『芝居小屋の雰囲気特有の振付けの地芝居片道4時間かけて』    松浦鳥夫

 地芝居は地域よって「役者が自腹を切ってお客さんに観ていただく」ものや神社の祭礼の「奉納芝居」「余興」や「先祖供養」とその構図は今も昔のまま受け継がれています。途中で中断された団体も現在では全国で約200団体が活動をしています。

 中部地方でも岐阜県、愛知県とこの地方に密集しています。芝居小屋が現存し地芝居が行われるのは岐阜県の美濃、東濃地方がもっとも多くあります。

 岐阜県の芝居小屋は、通の人達ほど良い場所でと、開演前からお客様はお弁当やお酒、そして座布団を持参。芝居は演じる役者も見る客席の観客も顔見知り。役者がビシッと見得を決めた瞬間、ばらばらっとおひねりがタイミングよく投げ入れられる。大歌舞伎では見られませんが、舞台と客席が一体となった雰囲気は独特です。

 中津川市に2000年に平成の芝居小屋として「東美濃ふれあいセンター歌舞伎ホール」がオープンされた。ここで大歌舞伎では見られなくなった演目「王政復古錦之旗揚」や「剛情山吹花」が上演された。復演しなければと思われる演目も上演して後世に残したい物ですね。

 地芝居の役者、台詞、所作、衣装、大道具、小道具、義太夫、芝居小屋にかかわる人達。なんと言ってもこの人達はそれぞれが自分の仕事を持ち「地芝居を楽しむ(中には地芝居の為に仕事を)」をという人もいるのも魅力の一つです。

 私は現在、埼玉県に在住なのでこの地域までは車で片道約4~5時間の道のりですが芝居小屋の雰囲気と役者に見せられて今後も行ける限り行こうと思いますので宜しくお願いします。

  尚、岐阜県では「地歌舞伎」を通称としていますが地芝居と記載しています。

 

写真提供:松浦鳥夫


〈筆者紹介〉

 松浦 鳥夫(まつうら とりお)

  1957年生まれ。

  1975年 相生座(瑞浪市)にて地歌舞伎を見て歩く。

  1998年 全国郷土芸能協会 入会

  2001年 全国郷土芸能協会 会報「地歌舞伎探訪」コーナーを担当

  2011年 現在(埼玉県小鹿野町在住)