【時代物】お供は化け物…吉野の山のミステリー

源平合戦後、頼朝と不仲となり追われる身となった義経は、一時、吉野山に身を寄せていた。それを噂で聞いた義経の恋人・静御前は、供に佐藤忠信を連れ、桜咲く吉野山へと訪ね来る。

途中、忠信とはぐれてしまった静御前は、持っていた鼓を打ち鳴らす。鼓を打つと現れた忠信は、実は忠信に化けた子狐であった。

静御前の持っていた鼓は朝廷から賜った「初音の鼓」といい、子狐の両親の皮で造られていたものだった。鼓の音を聞き、子狐は両親慕って忠信に化けて静御前の前に現れたのであった。

満開の桜の木の下、静御前と忠信が義経との思い出を語り合っているところへ、初音の鼓を奪って一儲けしようと企む早見藤太が家来と共に現れる。しかし忠信は、狐の魔力で藤太たちを打ち負かす。

主な登場人物

佐藤忠信(さとう ただのぶ)、実は源九郎狐

見た目は大人、中身は子狐。鼓にされた両親を慕い、義経の家臣・佐藤忠信に化けて静御前の前に現れる。

静御前(しずかごぜん)

義経の恋人。義経さまのためなら、吉野山までエンヤコラ。

 

早見藤太(はやみの とうた)
鼓を狙う悪党。でも超ビビリ。
 

藤太の家来

解説

竹田出雲・並木千柳・三好松洛による合作。 『義経千本桜』は、もともと人気の高かった義経伝説に平家方や周辺の人々を絡めて描いた話。『菅原伝授手習鑑』、『仮名手本忠臣蔵』と共に義太夫狂言の三大名作とされている。

『吉野山道行の場』は、舞を見せる前半部分とコメディのような後半部分も見どころ。